Yuri ♡Love story…

好きな人を想う愛おしい時間がここにある。とっておきのラブストーリー。

2016-01-01から1年間の記事一覧

第六話 クリスマスのデートは・・・

月曜日になると休日で疲れを十分癒した社会人達が凛とした表情で会社に出社する。 社会人は仕事と遊びの切り替えが大事なんだと新人の頃言われたことがある。 学生の頃と違って簡単に休むことは出来ないし、度を過ぎた遊びをして二日酔いになっても必ず朝の…

第五章 キュンとなる彼の笑顔に揺れる気持ち

「いらっしゃい!」 暖簾を潜ると、店主と思しき男性の威勢の良い掛け声で迎えられた。和風造りの居酒屋は内装もシックにまとめられ、いい意味で殺風景だった。 「どうも」 「おぉ、直樹。彼女連れか?」 会釈をする小池くんに目を向けると、割烹着姿の彼が…

第四章 もうひとりの王子様…?

「えっ、今は中川さんオンリーだってば」 勢いでそういったが実際は少しドキッとした。 「いいじゃん、いいじゃん何人いてもさ。本当の王子様はどこにいるかわかんないしねぇ」 恋愛相談をしている友達に対してこんなにもラフな発言をする友達はかつてこの女…

第三章  元カノの存在…

はち切れそうな緊張が私の中に張り巡らされる。私の視線は彼の口元に釘付けになり、中々動かすことができなくなった。 「うん、いないよ」 彼のはにかんだ笑顔とその一言で、私の凍っていた視線は一瞬にして溶かされた。 緊張感がほどけて肩まで軽くなったよ…

第二章 ただの一目惚れが本当の恋に変わった瞬間

社内メールを利用するのは久しぶりだった。たまに麻紀がくだらないメールを送りつけてくる以外、滅多にプライベートの内容では使用しない。というか普通はみんなそうである。これを利用して仲を深めようなんて麻紀以外の誰が提案するだろう。麻紀の突発的な…

第一章 不幸なクリスマスに終止符

肌を刺すような冷たい風が頬を麻痺させていく。やはり朝は苦手だ。冬は特に。 今年も残すところ一ヶ月となり、一年の幕を下ろそうとしていた。この時期になると街は一気に騒がしくなり、老若男女を問わず恋をしている男女の心が踊りだす。 なぜならクリスマ…

≪連載≫ 聖夜の恋人

『聖夜の恋人』 <CAST> 矢口 純子 伊藤 麻紀 中川 晃司 小池 直樹 クリスマスは女の子にとって素敵な日。その日をあなたは誰と過ごしたいですか? 毎年クリスマスや誕生日に好きな人に裏切られ続けた純子。今年狙った人は会社の上司である人気者の中川さん…

第三話 このまま ≪Short story≫

このまま あの日あなたに偶然出会って 気が付いたら隣にいて だけど 私が必要なときあなたはいつもいなくて あなたが必要なとき私はいつもいて エレベーターでエスカレーターで後ろから腕を回してくれるあなたに いつもドキドキしてた 大好きな気持ちが毎日…

第二話 最後の雨・・・≪Short story≫

最後の雨 運命的な出会いって思ってた まだお互い知らないことだらけだったけど「好き」って気持ちだけでなんとかやっていけると思った 毎日の電話、深夜十二時になってもこないと胸騒ぎが止まらなくてあなたのことしか考えられなくて… 体中が不安に押し潰さ…

第一話 愛してるの距離 <Short story>

愛してるの距離 「手寒い?」 「少し」 彼はポケットからゆっくり手を出して空を見上げた 「ほら」 空を見上げたまま手を私の方へ差し出す 「えっ」 私は戸惑い下を向く 「ほら、手さむいだろ?」 彼は強引に私の手を握った 冷えてた体が一気に温まり、心臓…